Photo by Masanori Ikeda

EXHIBITION

池田晶紀池田晶紀<神田っ子ポートレイトプロジェクト>

神田っ子ポートレイトプロジェクト

「神田っ子ポートレイトプロジェクト」は、2012年のTRANS ARTS TOKYO(会場:旧東京電機大学11号館)において、神田の様々な「人々」、そして彼らが生きる様々な「場」を、写真家・池田晶紀が「ポートレイト(肖像写真)」という形で記録するプロジェクトとして始まりました。
登場するモデルは老舗そば屋のご主人、神田祭の有名人、古書店のご主人、お寿司屋さんから若いカフェのオーナーなど、神田にゆかりのある方々ばかりです。またモデルとなった方々の背景には、神田の名所がたくさん写っています。神田というまちに育まれ、そして神田において様々な営みをおこなうこれらの人々が、現在進行形の神田というまちを形づくり彩っています。
そんな彼らを撮る池田は、「写っている人たちが“ここにいる”と言っているようなものになると良い」と言います。
ストレートに、そしてあっけらかんと普通に“ここにいる”姿。
ゆかいな仕草や表情をこちらに投げかけ“ここにいる”姿。
“ここにいる”ことが至上の誇りであると言わんばかりの姿。
人によってその姿は様々ですが、それらをポートレイトとしておさめることで、
彼らが“ここにいる”と言う声が聞こえるような、さらには“ここ”、つまり神田が浮かび上がってくるような写真となりました。
これまでの作品に新作を加え、神田のエッセンスを凝縮したポートレイト50点を一堂に展示します。

ポートレートモデル(50音順・敬称略)/宇田川浩(笹巻けぬき寿司)、久保金司(神田学会) 、纐纈公夫(大屋書房)、清水祥彦(神田明神)、田畑秀二(神田倶楽部)、堀井市朗(神田錦町更科そば)、堀田康彦(かんだやぶそば)ほか

池田晶紀(Masanori Ikeda)
写真家 / Photographer。1978年横浜生まれ。1999年自ら運営していた「ドラックアウトスタジオ」で発表活動を始める。2003年よりポートレート・シリーズ『休日の写真館』の制作・発表を始める。2006年写真事務所「ゆかい」設立。2010年スタジオを馬喰町へ移転。オルタナティブ・スペースを併設し、再び「ドラックアウトスタジオ」の名で運営を開始。国内外で個展・グループ展多数。アーティスト三田村光土里とのアートユニット「池田みどり」としても活動。
http://yukaistudio.com/

スンウ・バク

Re-Establishing Shot(リ・エスタブリッシング・ショット)

どこかにありそうでどこでもない、不思議な都市のランドスケープ写真。スンウ・バクの「Re-Establishing Shot(リ・エスタブリッシング・ショット)」はさまざまな都市の風景をコラージュ=再構成することで、密集した建造物の集積が匿名都市のパノラマのように展開されているのが特徴です。
ソウルを拠点に活動するスンウ・バクは、2012年からこのシリーズにとりかかりました。今回は、彼が昔から憧憬の念を抱いてきたというまち・神田で滞在制作を行い、ソウル、釜山、大坂、神戸で撮影したものとあわせて最新作を発表いたします。
断片を繋ぎあわせてつくられた写真には、具体的な建造物が写っているにも関わらず、都市がもつ歴史的・社会的な意味や固有の背景が欠けており、私たちの記憶をあやふやにさせます。
作家の意図はこうした表層的な浮遊する都市のイメージをまえに、観るものの戸惑いとそれでも魅入ってしまうランドスケープについての想像力を喚起することにあります。

スンウ・バク(Seung Woo Back)
写真家。1973年、韓国大田(テジョン)生まれ。ソウル在住。2002年ソウルの中央大学校(Chung-ang University)にて写真の修士課程修了。2005年英国ミドルセックス大学にて美術と芸術論の博士課程修了。日本では、2011年に東京のMISA SHIN GALLERYにて個展を開催。その他、韓国、ニューヨーク、パリを含む世界各地で個展や展覧会を開催。平成25年度文化庁文化芸術の海外発信拠点形成事業 招聘アーティスト。
http://seungwooback.com/

アトリエ・ワン+東京工業大学大学院 塚本由晴研究室 featuring 大佛俊泰研究室<都市神田学 Urban Kandaology>

都市神田学 Urban Kandaology

建築家ユニット、アトリエ・ワンと東京工業大学大学院 塚本由晴研究室 featuring 大佛俊泰研究室による、神田のまちのフィールドワーク。江戸時代から栄えた神田には、今でも至るところに歴史の痕跡を見出すことができます。
「都市神田学」では、100年(歴史、小説、地図)、50年(建築)、1日(ビッグデータ)、といった異なる時間的尺度をあてることで、神田をおおう時間のレイヤーを一枚づつめくっていきます。
展示では、神田の一角の模型に一日の人の動きのシミュレーション動画をプロジェクションする作品を中心に、神田にまつわる資料やドローイングを用い多角的にプレゼンテーションいたします。
アトリエ・ワンはかつて著書「メイド・イン・トーキョー」(1996年)で、様々な用途や利用条件から導きだされた風変わりで混沌としながらもある機能を果たしている東京という都市環境を形成している建築と環境を紹介しました。本展覧会は、その神田版を探求するために今年新たなチームで始動したこのフィールドワーク・プロジェクトの最初の報告・展示となります。

アトリエ・ワン+東京工業大学大学院 塚本由晴研究室 featuring 大佛俊泰研究室
建築設計や都市空間フィールドワークを行なう「アトリエ・ワン」と、その主宰者である塚本由晴率いる「東京工業大学大学院塚本由晴研究室」の合同チーム。さらに今回は、都市に関する時空間データを用いて大規模なモデル化やシミュレーションを行っている「東京工業大学大学院大佛俊泰研究室」が参加することで、虫の目と鳥の目の両方から都市リサーチ「都市神田学 Urban Kandaology」を展開する。
アトリエ・ワン|http://www.bow-wow.jp/
塚本研究室|http://www.arch.titech.ac.jp/tsukamoto_lab/
大佛研究室|http://www.os.mei.titech.ac.jp/

神田路上観察2013

地元住民有志で編成されたチームと写真家・川瀬一絵が、神田地域のさまざまな日常や風景の写真を集めました。まちの出来事や生活を臨場感あふれる視点で切り取り、いつもの景色を新たな角度で観察した写真展となります。
『日々facebookに投稿される田畑さと子さんの日常の写真、渡辺美樹さんの約10年分の家族写真、メディアやツアーで神田のまちを発信してきた、たてやま西平さんによる街の記録。それらを自分の写真と共に洗い出し、構成します。神田を訪れた私の視点と、そこに暮らす人々のまなざしを紡ぎ合わせた、まちのすがたです。』― 川瀬一絵

川瀬一絵(Kazue Kawase)
写真家 / Photographer。島根県出雲市生まれ。主な個展『空の耳』(2010)、『誕生日』(2011)、『バスと魚』(2013)。
http://keyring.jugem.jp/
神田路上観察チーム(Kanda Street Observation Team)
カンダデザイン主宰・立山西平、酒と肴「かど」田畑さと子、千代田区観光協会・渡辺美樹。

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TRANS ARTS TOKYO 2013
2012年秋東京電機大学旧校舎に約300人のアーティスト、一万人以上の来場者が集い話題を博したアートプロジェクト、『TRANS ARTS TOKYO』をスケールアップして今年も開催致します。3331 Arts Chiyoda、東京電機大学旧校舎跡地、WATERRASなど、神田エリアの複数の拠点からあらゆるジャンルの表現が同時多発的に立ち上がり、「東京」を象徴する大規模アート展。

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